配当株は、株式投資の中でも安定志向の人に人気の高いスタイルです。特に、定期的な収入が見込めるという点で、サラリーマンやFIRE(経済的自立と早期リタイア)を目指す人にとっては心強い選択肢となります。ただし、メリットばかりではありません。ここでは、配当株投資の「光」と「影」の両面を正しく理解しておきましょう。
配当株投資のメリット
安定したキャッシュフローが得られる
株価に関係なく、企業が配当を出し続ける限り、定期的な収入が入ってきます。これは家賃収入や利息収入と似た性質で、特にFIRE後の生活資金として心強い味方になります。
相場の値動きに過度に振り回されにくい
キャピタルゲイン(売買益)狙いと異なり、インカムゲイン(配当収入)目的で保有することで、短期の株価の上下に一喜一憂しづらくなります。精神的に安定した投資がしやすいという点も大きなメリットです。
配当金を再投資すれば複利効果を得ることができる
配当を受け取ってそのまま再投資すれば、複利の力で資産を雪だるま式に増やすことも可能です。特に、高配当かつ連続増配銘柄を中心に据えた長期戦略では威力を発揮します。
経営の健全性をチェックしやすい
配当を安定的に出している企業は、ある程度の利益体質と財務健全性を備えている傾向があります。企業選別のひとつの指標としても使えます。
配当株投資のデメリット
減配・無配リスクがある
業績悪化や外部環境の変化(パンデミック・戦争・景気後退など)により、突然の減配・無配に転じるケースもあります。配当利回りだけを見ていると、痛い目を見ることも。
成長性が乏しいことがある
配当を重視する企業は、成長投資(新規事業・研究開発)を控えている場合もあります。つまり、株価の値上がり益が見込みにくい可能性もあるということです。
税金がかかる(特に特定口座・一般口座の場合)
配当には原則として約20.315%の税金がかかります。非課税制度(NISAなど)を活用しないと、利回りが思ったより目減りしてしまう点には注意が必要です。
過度な利回り追求が失敗を招くことも
「利回り5%以上だからお得!」と飛びついてしまうと、実は業績悪化の兆候であることも。高すぎる配当はリスクの裏返しという視点も持つべきです。
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まとめ
配当株は、「安定性」と「長期目線での資産形成」に優れた手法ですが、落とし穴も確実に存在します。バランス感覚を持って、企業の財務・成長性・配当の継続性を見極めることが、成功の鍵です。