日本で販売される投資信託の約40%はアクティブファンド(アクティブ運用の投資信託)です(参照)。しかし、SPIVA日本スコアカードによるとアクティブファンドはインデックスファンドよりリターンが低いという結果が明らかになりました。

アクティブファンドの中から良いファンドを選ぶのって難しそう・・・

記事の後半でアクティブファンドの選び方のコツと
おすすめのファンドを説明します!
SPIVA日本スコアカードとは?
この記事では、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが発表しているSPIVA日本スコアカード(2025年中期版)の結果を紹介しています。
SPIVA日本スコアカードとは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが発表している、アクティブファンドとインデックスファンドの成績比較レポートです。このスコアカードは、日本の大型株、中型株、および小型株セグメントに加え、国際株式ファンドおよびグローバル株式ファンドも対象としています。
長期で勝てるアクティブファンドは実は少ない
SPIVA日本スコアカードによると、過去10年間ではすべてのカテゴリーでアクティブファンドの大多数がベンチマークを下回る結果となっていました。
ただし、ファンドカテゴリーごとにばらつきがあり、日本の中小型株を対象としたファンドでは約半数の46%がベンチマークに勝ちましたが、その他のファンドカテゴリーでは80%以上がベンチマークに負ける結果となっていました。

| ファンドカテゴリー | ベンチマーク | ベンチマークに勝利 | ベンチマークに敗北 |
| 日本の中小型株 | S&P日本中小型株指数 | 46% | 54% |
| 日本の大型株 | S&P/TOPIX150指数 | 20% | 80% |
| 米国株 | S&P500 | 6% | 94% |
| 世界株 | S&Pワールド指数 | 1% | 99% |
| 新興国株 | S&P新興国総合指数 | 0% | 100% |
出典:SPIVA日本スコアカード(2025年中期版)より著者作成
日本株ファンドの成績が相対的に良い理由は、日本のファンドマネージャーは日本株の分析が得意であるためと考えられます。
また、中小型株ファンドの成績が良い理由は、小型株効果のためと考えられます。

新興国株を対象としたファンドは全滅だね・・・

アクティブファンドを買うなら、日本の中小型株を対象としたファンドがおすすめです。
アクティブファンドがインデックスファンドに負ける理由
アクティブファンドは企業業績や経済環境をリサーチして銘柄や投資比率を決定します。そのリサーチのためのコストが、ファンドの信託報酬となって高コストになります。このコストを上回る成績を出す必要があるのですが、このハードルを越えることができないファンドが多いために、アクティブファンドがインデックスファンドに負けてしまいます。
また、ファンドマネージャーがインデックスファンドに負けたくないと考えて、ファンドのポートフォリオをインデックスファンドに近づけてしまうことがあります。そうすると、信託報酬などのコストの高いアクティブファンドはインデックスファンドに勝てません。
多くのファンドは生き残れない
SPIVA日本スコアカードからは、15年間でおよそ半分以上のアクティブファンドは途中で消滅(清算・合併)していることもわかります。
ファンドが消滅する理由は、ファンドの成績が悪くて続けられなくなるためです。実際、リターンの低かったファンドカテゴリーの生存率が低くなっています。
| ファンドカテゴリー | 1年後 | 3年後 | 5年後 | 10年後 | 15年後 |
| 日本の中小型株 | 96% | 85% | 77% | 66% | 51% |
| 日本の大型株 | 96% | 84% | 74% | 60% | 51% |
| 米国株 | 99% | 83% | 71% | 54% | 41% |
| 世界株 | 94% | 82% | 70% | 46% | 36% |
| 新興国株 | 97% | 81% | 60% | 29% | 26% |
ではアクティブを選ぶメリットは?

結局、アクティブファンドは買わないほうがいいの?

そうとも言い切れません
アクティブファンドには、日本の中小型株のように小型株効果というアノマリーを利用できたり、特定のテーマへの投資を手軽にできるといったメリットもあります。
ただし、メリットを実感できるのは良いアクティブファンドを選べた場合です。
アクティブファンドを買うときの注意点
- ベンチマークに勝てているか?:安定してTOPIXより高い成長率を示しているか?
- 長期実績も勝てているか?:1年、3年、5年でTOPIXと比較する
- コストは高くないか?:信託報酬は1%程度までならよいが。2%を超えると高すぎる
- 運用者は変わっていないか?:運用者が変わると成績が変わることがある
おすすめの日本の中小型株ファンド
過去実績でTOPIXを上回っている日本の中小型株ファンドを紹介します。実績としてはこれらのファンドはおすすめできます。
- カレラ日本小型株式ファンド
- 野村小型ブルーチップオープン
- TORANOTECアクティブジャパン
- イーストスプリング・ジャパン中小型厳選バリュー株ファンド
- ドイチェ・ジャパン・グロース・オープン(愛称:咸臨丸)
- ブラックロック日本小型株オープン
まとめ
日本で販売される投資信託の約40%はアクティブファンドです。しかし、多くのアクティブファンドはインデックスファンドに負けています。
しかし、日本の中小型株ファンドを対象としたアクティブファンドは比較的勝率が高いため、このカテゴリーのアクティブファンドに投資する場合はインデックスファンドに勝てる可能性が高いです。
アクティブファンドを買うときの注意点は以下の3つのポイントで、①ベンチマークに勝てていること、②コストが高くないこと、③運用者が変わっていないことです。アクティブファンドを選ぶ際はこのポイントを確認しましょう。
最後に、おすすめできる日本の中小型株ファンドも紹介しました。
