半導体市場はAIブーム、データセンター需要、車載半導体の拡大などにより、長期的な成長テーマとして注目が集まっています。
この記事では、AI・半導体に投資できる主要な投資信託・ETFを「信託報酬」「投資対象」「NVIDIA比率」などから徹底比較し、おすすめのランキング形式で紹介します。
AI・半導体関係投資信託・ETFの比較ポイント
AI・半導体ファンドを選ぶうえで押さえておきたいポイントは次の3つです。
1.信託報酬(コスト)
長期投資ではコスト差がリターンに大きく影響します。低いほど良いですが、目安として0.5%以下を目安に。
2.投資対象(日本/米国/台湾)
ファンドの投資対象国やベンチマークに注意してください。AI・半導体関連と言っても、日本と米国では銘柄や生成AIへの関連度合いに差があります。
AI・半導体関係の中のどの分野の成長に期待して投資をするのかを考え、その投資対象を含んでいるファンドを選びましょう。迷った場合はSOX指数に連動するインデックスファンドを選ぶのがおすすめです。
- 日本:製造装置や素材メーカーが強いが、最先端の生成AIに直接関係する銘柄は少ない
- 米国:生成AIの主役NVIDIAがある
- 台湾:最先端半導体を唯一生産できるTSMCがある
3.NVIDIAの組入比率
生成AIブームはNVIDIAが先導しています。NVIDIA比率が高いファンドは生成AI需要の恩恵を受けやすい傾向があります。

AI・半導体関係投資信託・ETFおすすめランキング
投資信託、国内ETF、米国ETFの3部門にわけて、おすすめランキングを紹介します!
投資信託
第1位:ニッセイSOX指数インデックスファンド
信託報酬:0.1815%/NVIDIA比率:11.1%
- SOX指数(フィラデルフィア半導体)に連動する超王道ファンド
- 低コストで米国半導体の成長を丸ごと取れる
- NVIDIAをはじめ、米国の半導体メーカーや半導体製造装置メーカーなどに広く投資
- SOX指数はアメリカの証券取引所に上場している企業が対象なので、台湾のTSMCやオランダのASMLや日本の製造装置メーカーは含まない
コスト・分散・リターン期待のバランスが最も優れており、迷ったらこれ。
第2位:iFreeNEXT 全世界半導体株インデックス
信託報酬:0.495%/NVIDIA比率:35.1%
- NVIDIA比率が圧倒的に高い(最大級)
- 世界の半導体企業へ広く投資
- 生成AI特需を強く取りに行きたい人に最適
NVIDIAの比率が高い一方で、日本の装置メーカーまで網羅しているバランス型。
第3位:しんきん日米半導体株ファンド
信託報酬:0.725%/NVIDIA比率:3.7%
- 日本50%・米国50%という珍しいバランス型
- 日本の製造装置 × 米国のデバイス企業を同時に持てる
米国偏重が不安な人に合うファンドです。
AI・半導体関係投資信託一覧
| ファンド名 | 信託報酬 | エヌビディア比率 | ベンチマーク | 備考 |
| ニッセイSOX指数インデックスファンド | 0.1815% | 11.1% | SOX指数 | インデックスファンド |
| eMAXIS 日経半導体株インデックス | 0.2970% | 0.0% | 日経半導体株指数 | インデックスファンド |
| ニッセイ・S日本半導体株式インデックスファンド(NSOX) | 0.2970% | 0.0% | Solactive Nippon Semiconductor Opportunity インデックス | インデックスファンド |
| 野村インデックスファンド・日経半導体株 | 0.3300% | 0.0% | 日経半導体株指数 | インデックスファンド |
| iFreeNEXT 全世界半導体株インデックス | 0.4950% | 35.1% | 全世界半導体株インデックス | インデックスファンド |
| しんきん日米半導体株ファンド | 0.7250% | 3.7% | 日経半導体株指数(50%)、NYSE Semiconductor Index(50%) | インデックスファンド |
| イノベーション・インデックス・AI | 0.8195% | 8.3% | STOXXグローバルAIインデックス | インデックスファンド |
| 半導体関連日本株式戦略ファンド(半導体ジャパン) | 1.5620% | 0.0% | – | アクティブファンド、投資対象:日本の半導体関連企業 |
| 野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資) | 1.6500% | 29.8% | MSCI All Country World Semiconductors & Semiconductor Equipment | アクティブファンド、投資対象:世界各国の半導体関連企業 |
| 半導体関連世界株式戦略ファンド(半導体革命) | 1.7280% | 不明(3%未満) | – | アクティブファンド、投資対象:世界各国の半導体関連企業 |
| ニッセイAI関連株式ファンド(AI革命) | 1.8925% | 9.1% | – | アクティブファンド、投資対象:世界各国のAI関連企業 |
| 世界半導体関連フォーカスファンド | 1.9480% | 8.7% | – | アクティブファンド、投資対象:世界各国の半導体関連企業 |
国内ETF
第1位:グローバルX 半導体ETF
信託報酬:0.4125%/SOX指数/NVIDIA比率:10.4%
- SOX指数(フィラデルフィア半導体)に連動する超王道ファンド
- 低コストで米国半導体の成長を丸ごと取れる
- NVIDIAをはじめ、米国の半導体メーカーや半導体製造装置メーカーなどに広く投資
コスト・分散・リターン期待のバランスが最も優れており、迷ったらこれ。
ETFにこだわらない、という場合は、同じSOX指数に連動する投資信託の「ニッセイSOX指数インデックスファンド」が信託報酬が安いのでおすすめです。
第2位:NF・米国株 S&P500 半導体ETF
信託報酬:0.352%/NVIDIA比率:33.8%
- NVIDIA比率が超高いS&P500半導体指数
- AI半導体ドリブンの成長を狙うタイプ
NVIDIAの比率が高く、上昇相場では強い。
出来高が少なめなので成り行き注文はせず、適切な価格で指値注文をするように。
第3位:NF・日経半導体ETF
信託報酬:0.165%/NVIDIA比率:0%
- 国内の有力半導体装置メーカーと有力半導体材料メーカーに投資
- TEL、アドバンテストなど世界的トップ企業に低コストで分散投資可能
日本企業が対象なのでNVIDIAは組み入れられていません。
この特徴を活用すれば、SOX指数に連動する「グローバルX 半導体ETF」と組み合わせて保有することで、米国と日本の半導体銘柄に分散投資することができます。
AI・半導体関係国内ETF一覧
| 銘柄コード | ファンド名 | 信託報酬 | エヌビディア比率 | ベンチマーク | 備考 |
| 200A | NF・日経半導体ETF | 0.1650% | 0.0% | 日経半導体株指数 | インデックスファンド |
| 213A | 上場インデックスファンド日経半導体株 | 0.1650% | 0.0% | 日経半導体株指数 | インデックスファンド |
| 346A | NF・米国株S&P500半導体ETF | 0.3520% | 33.8% | S&P500 半導体・半導体製造装置35%キャップ指数 | インデックスファンド |
| 2243 | グローバルX半導体ETF | 0.4125% | 10.4% | SOX指数 | インデックスファンド |
| 2644 | グローバルX 半導体関連-日本株式 ETF | 0.6490% | 0.0% | FactSet Japan Semiconductor Index | インデックスファンド |
| 412A | NF・台湾テック50ETF | 0.7430% | 0.0% | TIP FactSet 台湾イノベイティブ・テクノロジー50指数 | インデックスファンド |
米国ETF
第1位:ヴァンエック半導体ETF(SMH)
信託報酬:0.35%/NVIDIA比率:18.6%
- NVIDIA比率が高い
- AI・半導体ドリブンの成長を狙うタイプ
NVIDIAの比率が高く、上昇相場では強い。
第2位:iシェアーズ半導体ETF(SOXX)
信託報酬:0.34%/NVIDIA比率:7.3%
- ICE Semiconductor Indexに連動する超王道ファンド
- 低コストで米国半導体の成長を丸ごと取れる
- NVIDIAをはじめ、米国の半導体メーカーや半導体製造装置メーカーなどに広く投資
コスト・分散・リターン期待のバランスが最も優れており、迷ったらこれ。ただし、SBI証券や楽天証券で取り扱いがない。
第3位:ファーストトラストナスダック半導体ETF(FTXL)
信託報酬:0.6%/NVIDIA比率:7.0%
- 半導体銘柄のうち、総売上、総資産利益率、モメンタム、キャッシュフローの4つの要素のスコアが基準を満たす銘柄が選定される
- 30から50銘柄で構成され、半年に一度、再構成とリバランス
業績と株価上昇率が高い銘柄、つまり旬の銘柄で構成されるETFなので、上昇相場では強い。
AI・半導体関係米国ETF一覧
| ティッカー | ファンド名 | 信託報酬 | エヌビディア比率 | ベンチマーク | 備考 |
| SOXX | iシェアーズ半導体ETF | 0.3400% | 7.3% | ICE Semiconductor Index | インデックスファンド |
| SMH | ヴァンエック半導体ETF | 0.3500% | 18.6% | MVIS US Listed Semi-conductor 25 Index | インデックスファンド |
| FTXL | ファーストトラストナスダック半導体ETF | 0.6000% | 7.0% | Nasdaq US Smart Semiconductor Index | インデックスファンド |
| SOXL | Direxion Daily Semiconductor Bull 3X Shares | 0.7500% | – | ICE Semiconductor Index | インデックスファンド(3倍ブル) |
| SOXS | Direxion Daily Semiconductors Bear 3x Shares | 0.9700% | – | ICE Semiconductor Index | インデックスファンド(3倍ベア) |
AI・半導体業界に投資する人向け書籍
AIや半導体について、あまりわかっていないまま投資していませんか?半導体と言っても範囲が広いです。生成AI関係企業と思っていたのに、違う半導体だった、ということにならないよう、基礎知識を身につけておいて損はありません。
「新・半導体産業のすべて」は、就職・転職希望者、半導体産業の関係者、投資家が一度は読むべき本です。半導体の全体像が理解できる本で、一番おすすめ。複雑な産業構造と関連企業を半導体の製造工程にそって網羅的に解説し、半導体関係企業200社以上が紹介されています。著者の菊地正典氏は元NECの半導体事業グループで主席技師長で開発・製造の第一人者。
「新・半導体工場のすべて」は、半導体業界を工場の切り口から解説することで、ヒト、モノ、カネ、情報も加えた総合的な形で半導体を理解できます。
「図解即戦力 半導体業界の製造工程とビジネスがこれ1 冊でしっかりわかる教科書」は、半導体業界および半導体製造装置業界への就職・転職希望者、そして投資家におすすめです。半導体業界および半導体製造装置業界について、半導体製造の仕組みや業界の働き方を解説した本です。
まとめ
この記事では、投資信託、国内ETF、米国ETFの3部門にわけて、おすすめランキングを紹介しました。
AI・半導体関係投資信託ランキング
- 第1位:ニッセイSOX指数インデックスファンド
- 第2位:iFreeNEXT 全世界半導体株インデックス
- 第3位:しんきん日米半導体株ファンド
AI・半導体関係国内ETFランキング
- 第1位:グローバルX 半導体ETF
- 第2位:NF・米国株 S&P500 半導体ETF
- 第3位:NF・日経半導体ETF
AI・半導体関係米国ETFランキング
- 第1位:iシェアーズ半導体ETF(SOXX)
- 第2位:ヴァンエック半導体ETF(SMH)
- 第3位:ファーストトラストナスダック半導体ETF(FTXL)
参考:ベンチマークの説明
SOX指数
SOX指数は「フィラデルフィア半導体株指数」の略称です。米国の株式市場に上場している、主要な半導体関連企業30社(設計、製造、販売など)で構成されています。半導体業界全体の株価動向を示すため、世界のハイテク株や景気の先行きを示す先行指標として注目されています。
日経半導体株指数
日経半導体株指数は東京証券取引所に上場する半導体関連銘柄から構成される時価総額ウエート方式の指数です。 時価総額が大き い30銘柄で構成し、日本の半導体関連株の値動きを表します。
Solactive Nippon Semiconductor Opportunity インデックス
日本の金融商品取引所に上場する半導体関連企業のうち、時価総額上位30銘柄で構成される株価指数です。ドイツの指数プロバイダーであるSolactive社が提供しています。
全世界半導体株インデックス
全世界半導体株インデックスとは、半導体産業の成長を捉えることを目的とした、世界中の上場企業の株式で構成される時価総額加重平均型の株価指数です。具体的には、半導体関連企業に分散投資する指数で、米国だけでなく世界中の半導体関連企業が含まれています。
NYSE Semiconductor Index
ICE(Intercontinental Exchange)が算出・公表する、米国株式市場に上場している半導体関連企業30銘柄で構成される株価指数です。「ICEセミコンダクターズ・インデックス」とも呼ばれ、半導体の設計、製造、流通、販売などを行う主要企業が含まれており、世界の半導体業界の動向を示す重要な指標の一つとなっています。
STOXXグローバルAIインデックス
STOXXグローバルAIインデックスとは、STOXX社が算出する、人工知能(AI)分野に関連する世界中の企業を対象とした株価指数です。この指数は、AIを支える基礎技術を提供する企業からAIが活用されている分野の企業まで幅広く含みます。
MSCI All Country World Semiconductors & Semiconductor Equipment
MSCI All Country World Semiconductors & Semiconductor Equipmentは、MSCI社が開発した、世界の半導体および半導体製造装置メーカーの株式で構成される株価指数です。
S&P500 半導体・半導体製造装置35%キャップ指数
S&P500 半導体・半導体製造装置35%キャップ指数は、S&P500に含まれる米国の半導体・半導体製造装置メーカーの銘柄で構成される指数です。「35%キャップ」とは、1銘柄の指数への影響を抑えるため、1社の構成比率が指数全体の35%を超えないように上限設定されていることを意味します。
FactSet Japan Semiconductor Index
FactSet Japan Semiconductor Indexは、FactSet Research Systems Inc.が算出・公表する、日本の半導体産業に関連する国内上場株式で構成される株価指数です。半導体の製造、原材料、加工などに関連する事業を主力とする最大40銘柄で構成されており、浮動株調整後の時価総額加重方式で算出されます。
TIP FactSet 台湾イノベイティブ・テクノロジー50指数
TIP FactSet 台湾イノベイティブ・テクノロジー50指数は、台湾上場の株式の中から、テクノロジー分野で収益の主力を占める企業を対象に、流動性、規模、情報開示、研究開発、株価モメンタム、収益性などの基準を満たす銘柄を時価総額上位50銘柄で構成される株価指数です。
ICE Semiconductor Index
ICE Semiconductor Indexは、米国株式市場の半導体セクターに分類される主要30銘柄を対象とした株価指数で、iFinanceが算出・公表しています。 「ICE半導体指数」とも呼ばれます。
MVIS US Listed Semi-conductor 25 Index
MVIS US Listed Semi-conductor 25 Indexとは、米国市場に上場する時価総額および流動性の高い主要な半導体関連企業25社を対象とした株価指数です。銘柄数が少ないため、NVIDIAやTSMCといった業界トップ企業の投資比率が高くなる傾向があります。
Nasdaq US Smart Semiconductor Index
Nasdaq US Smart Semiconductor Indexは、半導体の設計、流通、製造、販売などに携わる米国の公開企業やADR(米国預託証券)で構成されます。従来の時価総額加重平均ではなく、銘柄選定と加重平均に独自の「スマート(ファクター加重)」な手法を採用することで、特定の銘柄への過度な集中を抑えつつ、半導体セクター全体への投資機会を提供することを目指しています。


