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株式投資にはどんな種類がある?|8種類の投資法の特徴を紹介

投資法の種類 投資情報
ねこ
ねこ

株式投資の方法ってたくさんあるよね。
どれが一番いいの?

おくりん
おくりん

いろいろな方法がありますが、それぞれの人が向いている、得意な投資法をするのが一番です。

投資法には、「○○投資」という呼び名がついているものがたくさんあります。この記事では、主要な8種類の投資法について紹介します。

それぞれの投資法には特徴がありますが、どれが一番か順番をつけることは難しいです。なぜなら、人の性格や好みによって投資法に向き・不向きがあるためです。つまり、それぞれの人が向いている、得意な投資法をするのが一番です。

また、どれかひとつだけの投資法に限定して他の投資法を無視するのではなく、自分に向いているひとつの投資法を決めたうえで、ほかの投資法の良いところを取り入れるという考え方がいいです。

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パッシブ投資 vs アクティブ投資

投資法の分類で最も大きいものが、パッシブ投資かアクティブ投資かというものです。パッシブ投資はインデックス投資とも呼ばれます。

 パッシブ投資アクティブ投資
特徴市場全体(株価指数)と同じ投資成果を目指す株価指数を超える投資成果を目指すが、一部の人や投資信託を除き、多くは株価指数を超えることができない
メリット低コスト 銘柄選択に時間を使わない市場動向や個別企業を調べることで経済に強くなる
デメリット株価指数を超えることはない投資信託を買えば高コストになり、自分で銘柄選択をすれば時間がかかる
向いている人・投資初心者 銘柄選択に自信のない人
・銘柄選択に時間をかけられない人
・株価指数と同じ成果では満足できない人
・企業研究や市場研究が好きな人

パッシブ投資

パッシブ投資

パッシブ投資とは、市場全体の値動きと同じ投資成果を目指す投資法です。つまり、パッシブ投資では株価指数をベンチマークとするインデックスファンドやETFに投資します。

代表的な株価指数には、日経平均、TOPIX、S&P500、NASDAQ、ACWI(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)などがあります。

効率的市場仮設理論に基づけば、市場平均を超える銘柄を探すことは不可能であり、コストをかけて銘柄選択するよりは低コストなインデックスファンドを買うことが効率的だとする考え方。

パッシブ投資は、効率的市場仮説をもとに有利だと考えられています。効率的市場仮説とは、金融市場の価格には利用可能なすべての情報が反映されており、特定の情報に基づいて継続的に市場を上回る利益を得ることはできないという仮説です。

実際に、アクティブ投資型の投資信託は多くがベンチマークである株価指数を下回る結果となっています。日本の投資信託の約80%はTOPIXを下回る成績です(参照)。また、アクティブ投資型の投資信託はパッシブ投資型の投資信託よりも手数料や信託報酬が高い傾向があり、さらに利益を出しにくい構造になっています。

そのため、コストがかかるアクティブ投資よりもパッシブ投資は効率的かつ利益を出しやすくて有利だという考え方があります。

銘柄選定に自信のない方や、銘柄選定にかける時間のない方にとっては、パッシブ投資が向いています。

アクティブ投資

アクティブ投資

アクティブ投資とは、数多くある株式の銘柄の中から、株価の上昇が期待される銘柄を厳選して投資し、ベンチマークである株価指数を上回る投資成果を目指す運用手法です。

アクティブ投資型の投資信託は平均するとインデックス投資に負けます。しかし、ウォーレン・バフェットピーター・リンチなど、長期間を通してインデックス投資を大きく上回る成果を出している投資家も多いです。

そのため、アクティブ投資でも方法によってはインデックス投資を上回ることが可能と考えられます。

株式市場では、市場参加者の恐怖と強欲により株価は低くなりすぎたり高くなりすぎることがあります。そのような銘柄を見つけて、低くなりすぎている場合は買い、高くなりすぎている場合は売る投資法は有効であることがデータで示されています。

パッシブ投資の株価指数程度の利益では満足できない方や、自分で企業研究して有望な銘柄を探したい方にはアクティブ投資が向いています。

アクティブ投資のデメリットのひとつは投資信託のコストが高いことですが、投資信託を利用せずに自分で個別銘柄を探して購入すればコストはかかりません。

アクティブ投資の中の代表的な投資法

代表的なアクティブ投資法(バリュー投資、成長株投資、モメンタム投資、マクロ投資)や、個人投資家に人気の投資法(配当株投資、優待株投資)を紹介します。

バリュー投資

バリュー投資

バリュー投資は、企業価値よりも株価が低い銘柄へ投資し、企業価値が見直されて株価が上がることを期待する投資法です。割安株投資とも呼ばれます。

PERやPBRが低い銘柄や、企業の資産価値に対して株価が低い銘柄を探して投資します。

株式市場では、短期的に業績などのファンダメンタルズが悪いことによる悲観主義により、企業価値に対して株価が下がりすぎることがあります。バリュー投資ではこの現象を利用して、株価が低い時に投資し、将来的に株価が適正価格へ上がったときに売却して利益を得ることを目指します。

バリュー株とS&P500を比較したデータを示します。ここでのバリュー株とは、過去1年でPERが相対的に低かった下位10%の銘柄です。過去の長期間で、バリュー株はS&P500よりは株価成長率が高いことが示されています。

 バリュー株S&P500
平均株価成長率12.41%9.95%
標準偏差31.92%19.09%
シャープレシオ0.410.41
(1927~2014年の実績、出典:ウォール街のモメンタムウォーカー 〔個別銘柄編〕

成長株投資

成長株投資

成長株投資は、成長率の高い銘柄へ投資し、成長率に伴って株価が上がることを期待する投資法です。グロース株投資とも呼ばれます。

理論的には株価は将来の利益をもとに決まると言われています。ROEや、利益成長率が市場平均より高い企業を買えば、市場平均よりも投資成果が高くなるはずです。

成長株投資の注意点は、このような利益成長率の高い企業はすでに株価が高くなりすぎている場合が多いことです。将来の成長を織り込み済みの高い株価で買ってしまっては利益を上げることができませんので、利益成長率が高く、かつ現在の株価が割安な企業を探して投資する必要があります。そういう観点では、成長株投資はバリュー投資の一部と言えるかもしれません。

モメンタム投資

モメンタム投資

モメンタム投資は、直近で株価上昇率が高かった銘柄へ投資し、その株価上昇率が維持されて株価が上がり続けることを期待する投資法です。銘柄にはこだわらず、株価のトレンドに乗って投資をする投資法です。

本当にそんなに単純なことがうまくいくのかと疑問に思われる方がいるかもしれませんが、過去の株価上昇率が高かった銘柄はランダムに選択した銘柄よりも株価上昇率が高いことが知られています。

モメンタム株をS&P500を比較したデータを示します。ここでモメンタム株とは、過去1年での株価上昇率が相対的に高かった上位10%の株です。過去の長期間で、モメンタム株はS&P500よりは株価成長率が高いことが示されています。

 モメンタム株S&P500
平均株価成長率16.85%9.95%
標準偏差22.61%19.09%
シャープレシオ0.660.41
(1927~2014年の実績、出典:ウォール街のモメンタムウォーカー 〔個別銘柄編〕

例えば、①株価が下がり続けてPERが10になった銘柄Aと、②株価が上がり続けてPERが10になった銘柄Aがあった場合を考えます。

バリュー投資では同じPERで同じ銘柄ならどちらも同じ価値と考えます。ただ、バリュー投資の観点では①のほうがチャンスと考えるかもしれません。

モメンタム投資では、トレンドに逆らっている①の場合は買わず、トレンドに乗っている②の場合で買います。

モメンタム投資では、直近で最も高い株価で株を買うことになります。高い株価で買うと、株価が元に戻って下がるのではないかと心配するのが一般的な感情だと思います。しかし、52週高値を付けた株の株価上昇率は52週安値を付けた株を大きく上回るというデータもありますし、モメンタム投資は効果のある投資法です。

モメンタム投資の優位性は、短期的に株価が強すぎることに対する悲観主義により、株価が将来期待できる株価に対して低い状態が続くことを利用しています。

マクロ投資

マクロ投資

マクロ投資とは、国や世界の経済動向、政治情勢などを分析して予測を立て、相場の大きな流れを捉えて利益を得ることを目指します。具体的には、世界的なAIブームなら半導体やAI開発企業に投資したり、中央銀行の金利政策の動向を予想して今後の金利環境で有利な企業に投資したりします。

グローバル・マクロ戦略とも呼ばれ、大規模なヘッジファンドでよく用いられる運用戦略です。

株価は金利によってかなり大きな影響を受けるため、マクロ投資以外の手法をする場合でも、投資対象国の政策金利が今後上がるのか下がるのかには注意しておく必要があります。

配当株投資

配当株投資

配当株投資は、企業からの配当金を目的として株を保有する投資方法です。長期保有が基本で、配当金収入を生活費に充てたり、再投資して資産を増やしたりします。

高配当の銘柄を選ぶことになりますが、中には業績の悪い銘柄もありますので注意が必要です。

配当株投資は株を保有しているだけで定期的に配当金がもらえるため、投資の成果を実感しやすいです。また、配当が多い株はあまり値下がりにくい特徴があることもメリットです。

一方で、配当をたくさん出す企業は成熟段階にあることが多いため、株価の成長という面では見劣りする場合があります。

優待株投資

優待株投資

優待株投資は、企業からの株主優待を目的として株を保有する投資方法です。長期保有が基本です。

株主優待制度は日本に特有のようで、日本在住の人にしかできない投資法です。株主優待には、自社製品の金券または割引券、商品券、QUOカード、カタログギフトなどがあります。

株主優待制度がある銘柄を選ぶことになりますが、中には突然優待制度をやめたり条件を悪化させる場合がありますので注意が必要です。

優待株投投資は株式投資のメリットをわかりやすく実感できるため、家族が株式投資に反対している場合の導入として適しています。また、魅力的な株主優待を実施している株はあまり値下がりにくい特徴があることもメリットです。

まとめ

この記事では、まずパッシブ投資、アクティブ投資の2大分類を紹介しました。その後、アクティブ投資の中の6種類、バリュー投資、成長株投資、モメンタム投資、マクロ投資、配当株投資、優待株投資を紹介しました。

それぞれの投資法には特徴がありますが、人の性格や好みによって投資法に向き・不向きがあるため、それぞれの人が向いている、得意な投資法をするのが一番です。

また、どれかひとつだけの投資法に限定して他の投資法を無視するのではなく、自分に向いているひとつの投資法を決めたうえで、ほかの投資法の良いところを取り入れるという考え方がいいです。

おくりん
おくりん

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